シャンプーするたびに髪が抜ける、洗面所やお風呂場の排水口に詰まった髪を見るたびにうらめしく思うのは、薄毛族のひとりである私だけではないと思います。
なぜ、髪は抜けるのでしょうか?
髪は常に一定の速度で成長しているわけではなく、成長期、退行期、休止期というサイクルを繰り返しています。一般に髪が抜けるというのは、髪がこの休止期に入って毛根から脱落することを言います(成長期脱毛もあります)。
つまり髪は健康な状態でも一日50本から100本は抜けるのですが、これが150本から200本を超えると危険信号です。日安は朝起きた時、まくらやシーツに10本以上の抜け毛があると危ないと言えるでしょう。
では、男性ではなく女性の脱毛症の種類についても次に書いておきます。
女性は妊娠中に、ホルモンのバランスが大きく変わります、ふだん女性は二つの女性ホルモン―「卵胞ホルモン」(エストロゲン)と「黄体ホルモン」(プロゲステロン)を出しています、生理中や妊娠中は「黄体ホルモン」の分泌が多くなり、本来なら抜けるべき毛が抜けずに生え続けます。ところが出産して1 にホルモンバランスが元に戻ると、それまで抜けずにいた毛が一気に脱毛します。子供に授乳をしている問は「黄体ホルモン」が多く出ているので脱毛が続く場合が多いです。それに「黄体ホルモン」は男性ホルモン同様に皮脂腺の働きを活発にするので、頭皮が脂漏性の状態になり、脂漏性脱毛を伴うこともあります。
対策は、髪をまめに洗い清潔にし、心配なら育毛剤(女性ホルモンーエストロゲン配合か天然ザクロ配合)でよく地肌をマッサージします。極端な場合を除いて、ほとんど半年か一年以内に回復するのでそれほどの心配はいりません。
これは今まであまり取り上げられていない脱毛症でしたが、症例は結構多く報告されています。毎日長い時間、ポニーテールのように髪を強く縛っている女性に起こる脱毛です。昔は芸者さんなど髪を常に結い上げていた女性によく起こる症状でした。これは、髪や頭
皮にいつも緊張感を加えていると、毛根に栄養を送っている毛母細胞の血管か細くなって髪に栄養を送れなくなるため、毛根が萎縮して脱毛するという現象です。特に額の生え際が後退したり、縛っている(頭のひたいからつむじの部分にかけて)部分が薄くなるのが
特徴です。これと似たものに抜毛癖という脱毛症があります。これは、髪の一部の場所を長い問、無意識に指で引っぱるクセのある人に起こり、その部分の毛が薄くなり、ひどい場合はまったくなくなります。
対策は、まず縛る、引っぱるという習慣を早くやめるしかありません。抜毛癖は、何か精神的な原因から起こると考えられますから、ひどい場合は早めに精神科の先生にご相談をしたほうがいいでしょう。この両タイプの脱毛は、毛根が萎縮してなくなっているために育毛剤の効き目がほとんどない場合が多いのです。
皮脂腺の働きが活発な脂性肌の人にみられる脱毛症で、大きめな湿ったフケが出るのが特徴です。やや強いカユミと皮膚が赤くなる炎症をともないます。本来、このタイプは男性に出やすい症状ですが、最近では女性も男性と同じ職場環境のストレスにより、アドレナリン(副腎髄質ホルモン。ストレスホルモンとも言う)が多く分泌して皮脂腺の働きを活発にするために、この脂漏性脱毛になる人がいます。
対策は、まずマメに髪を洗い、シャンプーをフケ症用(ジンクピリチオンや才クトピロックス配合)に変え、殺菌剤や消炎剤の入った育毛剤でよくマッサージをします。
脂漏性の反対で、こちらは、皮脂加出ないため頭皮が乾燥して、細かく乾いたフケが出るのが特徴です。細かいフケが毛穴に詰まり、炎症を起こすとカユミを伴います。ひどくなると脱毛もします。ビタミンAの不足や、アトピーによる皮脂腺の炎症によっても起こります。
対策は、保湿性の高いアミノ酸系のシャンプーでやさしく洗うことです。このタイプは、間違っても合成洗剤系や石けん系のシャンプー洗ってはいけません。
ある日突然、円形や楕円形の脱毛が起こります。大きさは一円硬貨ぐらいから500円硬貨より大きいものもあります。頭髪だけではなく眉毛から全身に及ぶものもあり、一ヵ所だけでなく次々に連鎖的に起こることもあります。原因はストレス、末梢神経失調、内分泌異常、自己免疫症、などいろいろ考えられますが、まだ明確な答えが出ていません。
対策は、原因がはっきりしないため、明確な治療法が確立されていないのが残念です。末梢血管拡張作用のある育毛剤でマッサージをするぐらいしかないのですが、この脱毛はあまり気にしすぎるとかえって治療が長引くケースがあるので、必ず治ると信じて、むしろ
忘れてしまうくらいのほうが早く治ることが多いのが特徴です。私の経験では、だいたい早い人で半年、遅い人でも。年乍から二年ぐらいの間に、はじめは下から産毛のような毛が生えてきて、だんだんその毛が大くなっていき、元の毛に戻っていきます。
重症のかたは皮膚科での診察をお勧めします。最近では、あえてその部位にかぶれ(接触皮膚炎)を起こさせて免疫力を正常化させ発毛をうながすという療法もあり、かなり効果かあるそうです。ただし、この症状は、一度直ってもまたしばらくして繰り返したり、多発性と言って、他の部位に飛ぶケースがあるのでやっかいなものです。
キレイになるためにやせたい、これはすべての女性の願いのようですが、あまり急激なダイエットをすると、体内のたんぱく質が不足してきます。たんぱく質は髪だけでなく筋肉や内臓の細胞を維持していくために絶対に必要な栄養素です。極端な減食(拒食症など)
によってたんぱく質が不足してくると、まず爪がもろくなり髪が抜け始めます。それだけでなく、骨や血管の老化が進み、体中の免疫力が落ちて病気にかかりやすくなり、最悪のケースでは死に至ることもあります。
対策は、ダイエット中でも、たんぱく質は必ず取ること、それに急激なダイエットは絶対しないこと。
女性も更年期を過ぎるとホルモンバランスが崩れ、男性と同じようにフロントからトップにかけての部分が薄くなってくる人がいます。また最近では、若い女性の中にも職場環境のストレスなどから、この症状が出る人がいます。
対策は、女性ホルモン(エチニルエストラジオール)または女性ホルモンを刺激する作用のある天然ザクロの入った育毛剤などが効果的です。
抗がん剤の投与で大量の毛髪を失った場合など。これは、投与を止めれば自然に回復します。
膠原病、自己免疫症、アトピーなどでも脱毛があります。これらも、症状が改善すると回復します。