「リンスとトリートメントつてどこが違うの」という質間にしっかり答えられる人が意外と少ないのには驚きました。皆さんはごぞんじですか?
この間題を解くために、英語の言葉の意味から調べてみましょう。
「リンス」は英語で「すすぐ」、「トリートメント」は「治療や手当て」という意味です。この通り、リンスはシャンプーした髪をお湯ですすぐときに使うものです。一方、トリートメントはそれ以上の効果を期待するという違いがあります。でも、これだけでは充分な答えになっていません。
リンスがなぜ必要になったかという成り立ちにカギがあります。
実は、シャンプーもリンスもトリートメントもみな同じ、界面活性剤の一種なのです。
「界面活性剤」というのは前の項で説明したように、水と油を乳化させて、汚れを落としやすくする成分です。ただしその性質は、電子に陰(マイナス)イオンを待ったアニオン界面活性剤と陽(プラス)イオンを待ったカチオン界㈲活性剤があって、これらには、水に溶けると「アニオン界面活性剤」はアルカリ性を示し、「カチオン界面活性剤」は酸性を示すという違いがあります。(両性界面活性剤)といってプラスイオンとマイナスイオンの両方を持つ界面活性剤や「ノニオン界面活性剤」といって分子中に電荷を持たない界面活性剤もあります)
昔のシャンプーのほとんどが、石けん系シャンプーに代表されるように、アルカリ性谷イナズイオン)でした。これは汚れは落ちやすいのですが、マイナスイオンの静電気で再び汚れがっきやすかったり、また、残留アルカリにより、髪がきしんだりという不都合がありました。
これを解決するために考えられたのがリンスです。最初はお酢やレモン、クエン酸などの酸性のものでシャンプー剤のアルカリを中和しました。これで髪は弱酸性に戻り、静電気は起きなくなりましたが、それでもまた髪のパサッキやキシミは残ります。
そこで考えられたのは、この中にワセリン、ラノリン、スクワランなどの油脂成分や、プロピレングリコールなどの保湿剤を加えることでした。現在のリンスには、お酢やレモンの代わりに、合成されたカチオン界面活性剤や、乳化油脂、保湿剤が入った製品がほとんどです。
このように、「リンス」は髪の表面を弱酸性にして、乳化油脂や保湿剤の膜を張ることだけが目的といえます。
これと比べて、「トリートメント」はさらに髪や肌が本来持っている成分であるケラチンやコラーゲンなどのたんぱく質や、ヒアルロン酸などの保湿性のある多糖類などを髪の組織の中に入れ込むという、より積極的な目的があるのです。
ただし、最近ではシャンプーそのものに、カチオン界面活性剤を混人することにより化学的にプラスイオン化させた弱酸性のものが多く、本来のリンスの意味がなくなっていることがあります。また、リンスの成分にもアミノ酸などが加えられて、リンスとトリートメントの区別がしにくくなってきました。
私の意見としては、添加物が少なく、純度の高いアミノ酸系シャンプーとトリートメントさえ使えば、もうリンスの必要はないと思います。